家族を守るための防災や備えについて考えよう!
家族を守るための防災や備えについて考えよう!
9月1日は「防災の日」、そして9月は「防災月間」です。
近年は災害が起きる頻度も増え、日々の備えが欠かせなくなっています。また、新型コロナウイルス感染症の流行により、「災害が起きたら避難所に避難する」ということが必ずしも正解ではなくなってきています。
そこでケアファインダーでは、家族で確認しておきたい防災対策やお役立ち情報をお届けします!この機会に、ぜひ一度チェックしておきましょう。
いつどこで起きるかわからない、災害に備えるために
大きな災害は全国どこでも起きる可能性があり、日本に住む誰にとっても無関係ではありません。
そうした中で昨今は、東京都を含む南関東で大きな被害をもたらすとされている「首都直下地震」が特に注目を集めています。
そもそも関東周辺は複数のプレートが入り組んでいるため、地震が起きやすいエリアに当たります。首都直下地震については2022年5月、都が2012年以来10年ぶりとなる被害想定を出しました。マグニチュード(M)7.3の地震が都心南部で起きると、最悪のシナリオで死者約6100人、負傷者約9万3000人との推定が発表されています。
また、こうした地震を含むM7クラスの地震は、30年以内に70%という大変高い発生確率だと言われていますので、日々の備えがより一層重要になっています。
まずは「今すぐにできる」基本の備えを
災害に備えるためにご家族で最初にすべきことは、災害への警戒を怠らないようにすることです。地震や津波の場合、警報が出てから数分以内にすぐに行動することが重要ですので、できるだけ早く警報の通知を受け取れるようにしておきましょう。
ほかにも、簡単に持ち運べる防災グッズを家や職場に用意しておきましょう。懐中電灯やラジオ、衣類や救急箱などは必須のアイテムです。ペットボトルの水や食料の備蓄、そして重要な書類も一箇所にまとめておけると安心です。
東京都総務局総合防災部がまとめた「東京防災」には、詳細な情報がイラストつきでわかりやすく掲載されていますので、ぜひこの機会にチェックをしておきましょう。日本語版以外にも、英語版、中国語(簡体字)版、韓国語版などが公開されています。
また、小さなお子さんがいる場合は、万一離ればなれになってしまった時に備え、自分の名前や両親の電話番号、自宅の住所が言えるよう練習しておくと良いでしょう。繋がらない場合を想定し、ご両親や祖父母など、なるべく多くの番号を覚えておけると安心です。
避難所を確認しよう
避難が必要になった場合のことも考えて、指定の避難所も事前に確認しておきましょう。東京都内の情報はこちらからも確認できます。
また、避難場所は1カ所ではなく、複数を想定しておきましょう。避難場所までの道が建物の倒壊でふさがれてしまったり、浸水で通れなくなる可能性もあります。時間がある時にお子さんと一緒に避難場所まで実際に歩いてみると、注意すべきことなどがわかるようになるはずです。
現在は新型コロナウイルス感染症予防のために在宅避難が推奨されている場合もありますので、お住まいの地域や最新の感染状況をみて行動するようにしましょう。
家族で防災計画を立てよう
緊急時の備えがある程度できたら、あとはそれらを活用するための計画を立てて、実際に訓練を行うことが重要です。
たとえば「東京マイ・タイムライン」では、災害時の避難に必要な知識を習得しながら、家族で話し合ってシートを作成することにより、適切な避難行動を事前に整理できるようになっています。参考にして、それぞれのご家族で作成してみましょう。
そして最も重要なのは、家族全員が防災グッズの保管場所と緊急時の行動について理解できていること。ベビーシッターをはじめ、普段家に出入りすることがある人全員で、同じ情報を共有しておくことが重要です。万が一に備えて、ベビーシッターにも避難場所を伝えておくようにしましょう。
ほかにも、同じコミュニティーやご近所の方々、もしくは友人などと、ゲーム感覚で防災イベントを企画できると、お子さんも楽しみながら防災知識を身につけることができるかもしれません。
たとえば「マンション防災ツアー」を企画して、災害時に自分の住むマンションにはどのような非常用設備があるのかを確認すると、いざ災害が起きた時にも安心です。また、オンライン上で防災体験ができる防災アクティビティ「おうち防災運動会」などでは、遊びながら防災知識を得ることもできます。
災害から子どもを守るために必要な最低限のアイテム
・離乳食やミルク
避難生活では、離乳食やアレルギーに対応した食など、特別な食事を手に入れづらくなります。レトルトや瓶入りの食事など、開封したらすぐに食べられるものを備えておきましょう。また、ミルクは計量不要なスティックタイプや液体ミルクが便利です。調乳にも使える赤ちゃん用のお水も用意しておきましょう。
・子どもたち用の丈夫な靴
緊急時には、お子さんのサイズにあった靴が手に入りづらくなります。お子さんを怪我から守るためにも、サイズにあった丈夫な靴を用意しておきましょう。
・常備薬
アレルギー対応の食事と同じく、薬も非常時に手に入れることが難しくなります。期限や保管方法を確認して、適切に備蓄しておきましょう。
・リュックサック
非常持ち出し袋は、両手があいて子どもを抱っこできるリュックサックがおすすめです。
・タオル
赤ちゃんであればおくるみ代わりに使ったり、お子さんが寝る時には肌掛けのようにも使えます。
・おもちゃ
災害時には、子どもは大人以上に環境の変化を感じることがありますので、慣れ親しんだおもちゃがあると、心の安定にもつながります。また、折り紙やトランプなども、手軽に遊べるアイテムです。
ほかにも、乳幼児用としては、上記のものに加えて紙おむつやおしり拭き、母子健康手帳や診察券、不透明のビニール袋なども用意しておけると安心です。
東京都港区が作成した「子育て家庭の防災手帳」などには、お子さんとの防災を考えるうえでヒントが掲載されています。
災害はいつどこで発生するかわかりません。ご家族皆さんの安全を守るためにも、ぜひこの機会にきちんと学び、備え、積極的に訓練するようにしましょう!